マジシャンの日常

マジシャンとして活動しています。マジシャンの裏側やマジックの秘密、また、マジシャンの視点からエンタメについて思う事、様々な役立つ情報などを綴ります。

マジシャンが語る!緊張しない方法!

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 マジシャンが語る!緊張しない方法!

今回は重要な場面の時に緊張しないようにする方法についてお話ししたいと思います!みなさんも会社のプレゼンであったり、大勢の前でスピーチや芸をやらされたりなどという経験が何度もあると思います。その度に何度も恥をかいてきた、、、そんな方のために緊張のメカニズムと緩和方法についてお教えしたいと思います!

 

 

 

緊張のメカニズム

 緊張のメカニズムと偉そうなタイトルをつけましたが、別に医学的な、生物学的なメカニズムを解説するわけではありません。というかそんな専門的な事は知らないですし、解明されているかも知らないのですが、今回はマジシャンとして日々、お客さんの前に立ち、毎日緊張し続けてきた僕の膨大な経験から導きだせる1つの結論をお教えしたいと思います。

 

良い緊張と悪い緊張

 緊張について誤解している人、いつまでたっても緊張し続ける人はこの事が分かっていない人がほとんどです。緊張には2種類の緊張があるのです。

 

「良い緊張」と「悪い緊張」です。

 

それぞれお話ししましょう。まず良い緊張とは、本番前にしっかり練習をし、万全の状態で臨んでなお、失敗するかもしれない、ウケないかもしれないといったネガティブな気持ちに襲われる事を指します。

これは別にパフォーマンスに限った事ではありません。会社のプレゼンであったり、式の挨拶などでも言える事です。

 

続いて悪い緊張とは、特にしっかりと準備をせぬまま本番を向かえ、緊張してしまう事を指します。

 

良い緊張の場合、完璧だと思ったはずのセリフが抜けてしまったり、頭が真っ白になったりといった症状があらわれます。対照的に悪い緊張の場合、なんとなくぬるぬると場は流れ、もしかしたら失敗している事にすら気づかぬまま終わってしまうかもしれません。ここが大きなトラップになります。

 

「俺、練習しなくてもなんとなくいけるんだよねー」

「雰囲気で頑張れば大丈夫じゃない?」

などと思っていたり、普段から言ったりしている人は要注意です。

 

断言できる事は

「悪い緊張を繰り返し続けても本番に強くなる事は決してありません。」 

 

緊張から強くなるには、本番に強くなるには、ひたすらに良い緊張をし続けるしかありません。良い緊張をし続ける事のみが本番に強くなる唯一の方法なのです。

 

「俺、練習しなくてもなんとなくいけるんだよねー」

「雰囲気で頑張れば大丈夫じゃない?」

と言いながら、本当に本番に強い人もいます。それは良い緊張を昔、ずっとし続けていたのを忘れているか、恰好をつけて言っていないかどっちかです。何度も言いますが、本番に強くなるには

「良い緊張をし続けなければなりません。」

 

まずはこれを覚えておいてください。

 

緊張の投資

 上の話を読んでこう思った方もいらっしゃるかもしれません。

 

「いや練習してるよ!努力してるよ!」

「そういう事を聞きたいんじゃない!」

 

ちょっと待ってください。「いや練習してるよ!努力してるよ!」と思った方は大丈夫です。なぜならそういった人たちは「緊張の投資」が足りていないだけだからです。

 

「緊張の投資」とは、何回良い緊張をしたかという事です。

仮に本番の度に良い緊張をしているならば、本番の度に緊張に強くなっていっている事になります。これ自体はよく言う事ですが、文字通り捉えてしまうと、緊張に強くなるのに時間がかかってしまうでしょう。

 

大事なのは、自分が良い緊張をすれば良いという事です。自分が本番だと思いこめれば良いのです。

仮に10日後に大きなプレゼンの機会があるならば、良い緊張をするために毎日、そのプレゼンの練習をまずしなければなりません。そして緊張の投資を行うために、例えば、3日後、6日後、9日後に家族や友人達の時間をわざわざ取ってもらってみんなの前でプレゼンをそのまま行うのです。このわざわざ時間を取ってもらう事がとても大事です。軽い気持ちでやっては意味がありません。貴重な時間を使ってもらう事だけで自分がしっかり緊張できるなら問題ありません。もし、それだけでは本番だと感じる事ができないのならば、もっと負荷をかけなければなりません。

こうした場合、10日後のプレゼンの際、普段の4倍の良い緊張の経験をつめた事になります。

 

大事なのは、

「自分が本番だと思える経験を積み続ける事です。」

 

例では3日置きなどでしたが、僕は初めて人前でやるマジックを披露する時は、それこそ毎日、数時間置きに本番の経験をしていました。超速で本番の経験を積み続ける事でたった一回の本当の本番に対してでも完成度の高いスピーチやパフォーマンスなどをする事ができます。

 

 

先程、「そういう事を聞きたいんじゃない!」と思った方は残念ながら、悪い緊張をし続けていた人か、良い緊張をした事はあるが、無意識的に行ったものなので習慣化していない人かでしょう。緊張しなくなる魔法の薬も、魔法の呪文も存在しません。徹底的な反復による良い緊張と緊張の投資、これだけです。

 

本番直前にするべき事とは?

 本番直前のマインドコントロールは本当に人によりますが、基本的に直前まで練習し続けるので問題ありません。緊張の投資はぎりぎりまでやっておいて損はありません。ただ、気をつけてもらいたいのは、本番のコンディションです。ぎりぎりまで練習して、本番フラフラだったら意味がありません。どこまで練習すれば、緊張の投資と体調のバランスが最大値になるのか見極めましょう。

 

本当に本番1時間前や30分前などの時間の過ごし方は人により様々です。寝る人、自分の作ったメモを見続けている人、全く関係の無い事をあえてする人、おしゃべりする人。正解などありません。しかし、どのルーティンだと本番に一番力を発揮できるのかを模索し続ける意識は持たなければいけません。

 

大事なのは

「模索しない人に自分に合った過ごし方など分からない。」

という事です。これもしっかり意識的にやらないと意味がありません。無意識な人は調子が良い時は問題ないですが、スランプに陥った時、何が原因か分かりません。さらに、無意識な人はなぜ今、自分が上手くいっているか分かっていないので、自分で勝手に色々変更してしまい、自滅しがちです。

 

これは、緊張に限った話ではないですが、自己分析をきちんとしなければなりません。

 

まとめ

まとめると、緊張しなくなる魔法の呪文は無いわけです。

結局、安定した本番を支えているのは積み重ねてきた練習と、緊張の投資そして冷静な自身への分析だけです。簡単なようでこれらを意識的にできている人はほとんどいません。この記事がみなさんに少しでも役に立っていれば嬉しく思います!

ではまた!

 

 

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